西日本各地で相次いだ土石流災害の映像を眺めていて思ったのですが、川沿い、しかも崩壊地の真下に大量の発生土を置くことは、やはり間違っているのではないでしょうか。
JR東海が静岡県大井川上流部に計画している発生土置き場案はコレ。
第6回静岡県中央新幹線環境保全連絡会議へのJR東海提出資料より複製
2016年のGoogle Earth画像に重ね合わせてみます。
発生土置き場付近をクロースアップします
国土地理院 空中写真閲覧サービスより複製・加筆
黄色く塗った部分が盛土となります。流路幅は50mくらい残しておくようですけど、広範囲が水没したり、大量の土石が谷を埋めているような各地の状況を見ていると、とても足りないのではないか、という気がします。
そもそもここが平坦地になっているのは、川が運んできた大量の石が分厚く堆積しているからのはずです。そこに山を築いたら、今後流れてくる石の行き場がなくなってしまう。
発生土置き場と流路を挟んで反対側の斜面は、ここ数十年間でどんどん崩壊の規模が増しているようです。発生土置き場南西側の斜面上方(右下)の崩壊地も拡大しているようです。1976年撮影の空中写真を掲載しておきますので、現在の状況と比較してください。
山が崩れている場所に、わざわざ大量の土石流の元となる発生土を置くのは間違っていると思うのであります。