前回の記事では300万立方メートル級の大規模な盛土の様子をご覧いただきました。
JR東海は南アルプス山中に掘り出す大量の発生土について、標高2000mの稜線上というクレージーな場所に捨てられない場合、大井川河原の燕沢という場所に、ああした巨大な盛土として処分する方針です。
燕沢の発生土置場候補地の問題について詳しく考察する前に、簡単に、南アルプス大井川上流域での発生土処理のイメージをつかんでください。
こちらは南アルプス山中の画像。
Google Earthの画像が更新されており、これまで雲のかかっていた南アルプスについても、鮮明な画像が入手できるようになりました。
これは昨年6月の画像に加筆したものです。人里離れた山奥、それも3000m級の山々に囲まれた本州で一番山深いような場所に、このようにして360万立方メートルの発生土を運搬し、標高2000mの稜線上(扇沢源頭)と、大井川の河原(燕沢)に捨てようというわけです。
なお、あちこちの山肌に、樹木のような形状で灰色になっている部分が見られるが、これらはいずれも大規模な山崩れです。燕沢の周囲は、ぐるりと山崩れに囲まれているのが一目瞭然。
次回以降、燕沢発生土置場候補地の問題点について考察してみようと思います。なお、扇沢源頭のほうの問題点については、過去のブログ記事をご覧になってください。