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Channel: リニア中央新幹線 南アルプスに穴を開けちゃっていいのかい?
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こういう低レベルな争いから卒業しませんか?

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実は最近、某ソーシャルネットワークサービスのリニア関連グループで、さんざんにボロクソに非難されているのである。何だか知らないが、「反対派」の主張の妥当性について反証を書き込むたびに”炎上”しそうになり、「お前は反対派の面をかぶった推進派」認定をされてしまったのである(笑)。

そんなくだらんことに時間を費やし、更新が滞っております。ヤマトイワナの問題とか、書きたいことは山のようにあるのだけど。

一か月間ほど叩かれ続けてきて悟ったのだけど、はっきり言って

リニア反対派 
リニア推進派 
ってのは、実は瓜二つなんじゃないかと思う。

1.主張の根拠がデタラメでも構わない
【反対グループ】
 ・理屈も理由も根拠もいらないから、とにかく反対を叫べばよい。理屈など考えるだけムダである。
 ・規則や制度の概念を理解しようとしない
【推進派】
 ・建設目的などどうでもいいからさっさと造るべし。

2.理論に行き詰まると抽象的概念でごまかす。
【反対グループ】
 ・利権があるから反対!
 ・原発再稼働のために計画しているに違いない!
 ・いらないから反対!
 ・大企業が市民を圧迫!
【推進派】
 ・夢の超特急だから進めるべし
 ・世界一を目指せ!
 ・国民に夢と希望を与える
 ・技術立国としての誇りである

3.異論を排除
【反対グループ】
 ・反問を行う者は「推進派」認定
 ・特定の政党・政治団体に依拠
【推進派】
 ・審議過程における疑問提示や問題指摘はとりあえず無視、もしくは先送り。

結局のところ、【反対グループ】も【推進派】も、それぞれ同じ考えの仲良しグループの中でお茶を濁しているだけではないだろうか?

反対派の人々は、時に「〇〇審議会は推進派ばっかり~!」と指摘するわけだけれども、その逆はどうなのだろうか?


◇   ◇   ◇   ◇   ◇

インターネットで各種ブログやホームページ、ツイッター等を検索していて気になったのだけど、「リニア反対の根拠」として挙げられているものには、妥当性の疑わしいもの、根も葉もないこと、検証しようのないことなど、玉石混合なのである。

原発再稼働のためにリニア推進
⇒想像の域を出ていない
リニア推進のために原発再稼働
⇒火力発電で動かせば問題はないのか? 
⇒静岡県清水港に200万kw級の火力発電所が計画されていることを御存じないのだろうか?http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1502/02/news029.html
リニア計画をつぶすには打倒安倍政権!?
⇒政府としてリニア計画を検証・建設指示したのは民主党政権時代
⇒維新の党だってリニア推進一色
東海地震対策なら北陸新幹線を使えばよい
⇒セブンイレブンとローソンとで業務提携しろと、客がレジ係に無責任に言っているようなもの(政府方針の検証という意味なら妥当な主張)
JR東海は非民主的
⇒民間事業が民主主義に基づかねばならない義務ってあるの?
JRを再編成せよ
⇒再編成が終わるころにはとっくに完成してそう
品川発着は面倒だから利便性が低い
⇒だからこそ上野東京ラインが設定されたり、品川・田町の再開発が行われている
とんでもない前代未聞の巨大開発
⇒構造物や工事の規模という点なら、新東名高速道路のほうがはるかに大規模。発生土はリニアの2~3倍。
大深度地下の諸問題
⇒武蔵野貨物線、神田川の地下遊水地等の事例を検証すべき
こんな地下ばかりの鉄道!
⇒東北・北海道新幹線の盛岡~函館間、上越新幹線の高崎~長岡間、北陸新幹線の長野~富山間もトンネル率は7割前後。


こういう、よくわからない人々はごく一部であり、きちんとした議論を行える人のほうが大多数である(と思う)。けれども、妙な人々のほうが往々にして”声”が大きいのであり、実際、目立つのである。私としては、「批判している連中はこーゆー妙な奴らばかり」というレッテル貼りをされるのが、一番恐ろしいのだけど。。。

◇   ◇   ◇   ◇   ◇

私としては、こういう問題について「反対」という立場は、実は奇妙だと思う。当ブログ主kabochadaisukiとしては、リニアについては「懐疑派」である。トンデモない計画であり、いろいろとムカつくし、このままでは大問題が発生するのは目に見えている。けれども、その大問題をクリアできるというのなら、別に文句を言う筋合いはないのである。

だから「おいおいJR東海さん、あんたらの言ってることっておかしくない?」と、4年間もこのブログでしつこく書いているわけである。問題をクリアできずに着工するのは明らかに間違っているわけで、それは是正してもらわないと困るし、どうやっても解決できないというのであれば、計画自体をあきらめてもらうのも一つの解決方法であろう。

そういうことを協議する場さえ、現段階はつくられていないのだけれども、「反対派」の人々の間には、そんなものを求めること自体ムダだという意見まであるようだ。

◇   ◇   ◇   ◇   ◇

昨年だったと思うが、漫画家の小林よしのり氏が、SAPIOの「ゴーマニズム宣言」で原発(安全保障だっけかな?)をめぐる議論について書き下ろした際に、「問題を議論するのに左翼だの保守だのイデオロギーに拠った主張は無意味である」というような主張をされていた記憶がある(お暇な方がいらっしゃったら、いつの号であったか調べていただけると幸いです)。

原発(安全保障?)の大問題を考えるのに、左翼も保守もクソもないわけだけど、結局、原発反対=左翼、原発推進=保守という、くだらない対立から脱却できておらず、何も議論が深まらないことを憂いていたわけである。

リニアだって同じ事ではなかろうか。

保守(を自称している)某政党を支持していれば、リニアの建設残土の大問題に目をつむることができるわけでもないだろうし、建設残土について心配するのは左派政党を支持する人に限られるわけでもないだろうに、なぜだか知らないけれども、「リニアに反対するのは左翼・リベラル」という構図が定着しつつあるようである。

実にバカバカしいのである。

リニア計画に”反対”している人は、リニアの問題は国家の一大事だという。そんなに深刻な問題について真剣に考えてゆくためには、政治信条だの支持政党だのは無関係ではないだろうか? 

「リニア問題については○○党」みたいな構図を「反対派」が率先して築くのは、結局のところ、疑問の声を矮小化することにつながり、推進している連中を喜ばせるだけじゃないのだろうか?

「世の中の人々はリニアの問題を認識していない!」と叫んでいるのだけど、その主張の裏側に妙な政治色がくっついたら、それこそ「大多数の人々」の関心は得られにくくなるんじゃなかろうか?




そんなことを、つくづく感じている今日この頃。これでまた、非難ごうごうなんだろうなぁ―


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