日経ビジネスで、「リニア新幹線 夢か、悪夢か」と題して、リニア計画を斜めからとらえた特集が組まれてまして、おかげさまで(?)当ブログをご覧くださる方が急に増えたようでございます。
同記事にありますように、ネックの一つが発生土の処理。
その取扱いについて、
確保状況は今のところどうなっているのだろう?
役所はどう向き合ってるのだろうか?
ということが気になりまして、ブログのほうはサボっておりました。
とりあえずご報告します。
事業者(JR東海)、関係行政機関のホームページ等に掲載されていることが確認できた情報だけを取り扱っています。ウワサ段階の情報は掲載しておりません。
別にリニア反対派のためにつくったわけでもないし、推進派のためにつくったわけでもありません。まあ、自分のためのメモ帳みたいなものです。
関心のある人がこれを見て、「なるほどこんな状況なのか」と知ってくれたら御の字、というところでございます。
わかったこと
●全区間での発生土5676立米のうち、2017年度末までに掘り出したのは59万立米で、全体の約1%。
●発生土最終処分場として確定し、搬入を開始しているのは、山梨県早川町の塩島地区、岐阜県瑞浪市南垣外、神奈川県伊勢原市の土地区画整理事業、あと品川や名古屋から運ばれていったどこか(=行き先を公表していない)ぐらいで、合わせても500万立米にも満たないと思われる。つまり9割がた未定ではないか。
●長野県内では多数の候補地があげられて検討されているが、紆余曲折が多く迷走しているところが多いように感じられ、今のところ同県内での最終置き場は確定していないもよう。
●長野県内の市町村や神奈川県川崎市では、ホームページに議事録や資料が掲載されており、検討状況についてある程度、外部からも確認することができる。それに対し、山梨県や岐阜県での検討状況は分かりにくく、東京都、愛知県となると情報は皆無に等しい。
環境影響評価書では、工事工程は次のように設定されてました。12年ちょっととした工期のうち、3年余り経って掘削完了は1%、処分地確保はおそらく1割未満。
南アルプストンネル長野工区では、仮置き場がいっぱいになって工事が進まなくなった…という噂も聞きますが、2027年開業は果たして可能なのでしょうか?