JR東海による南アルプス山中での宿舎建設計画。なんでも明日(18日)から始める意向らしい。同社が公表した事後調査報告書への意見提出期限は来月14日なのに、「そんなの関係ねえ」とするムチャクチャなスケジュールであり、さっすが地元軽視のJR東海の面目躍如である。
宿舎計画については、具体的な情報提供がないまま環境影響評価手続きが終了した。
こんな大雑把な図だったから、環境への影響なんて検証できなかった。
(「環境影響評価書 植物」より複製 地理院地図の複製をさらに複製することは著作権法違反だけど、ほかに説明のしようがないのでそのまま引用。)
そのため県民(環境影響評価(アセス)法では公衆等)および県や市の審査会は、曖昧な情報をもとに事業計画を検証せざるを得なかった。
静岡市や静岡県は、「宿舎建設による環境への影響は軽微である」という見解らしい。それは内部で協議を行って判断したに違いない。あんなので分かりっこない。
しかしアセス法は、情報公開と意見聴取を義務付けている。それなのに、不十分な書面であっても内々の協議で代替させるなら、アセス手続きは元々不要ということになる。
今回はじめて具体的な計画を明らかにしたのだから、JR東海および県と市は、県民および各審査会の意見を聴取する機会を設けるのが筋ではないか。
意見を聞かずに着工することは大臣意見を無視することにもなりかねまい。
こちらがJR東海ホームページ
「事後調査報告書(平成30年9月)宿舎建設前」
静岡県内中央新幹線建設工事に伴う宿舎等工事における環境保全について〔・中央新幹線南アルプス新設(静岡工区)工事・静岡県導水路トンネル新設工事〕