JR東海が、「毎秒3トンに達したら掘削工事を中断する」と提示してきたそうです。
これについて、県は「毎秒3トンが適切な数字かどうか検討したい」との反応を示したとのこと。
⇒静岡新聞
毎秒3トンって、ものすごい量じゃないでしょうか?
日光の華厳の滝の流量は毎秒1.0~1.8トンに調節されているらしいので、その2倍?
ちょっと考えてみると…
掘削中のトンネルの幅を6mとします(先進坑なので)。
流速を毎秒0.5mとします。1秒で50㎝だから、普通の川としてもやや速い流れです。
流速を毎秒0.5mとします。1秒で50㎝だから、普通の川としてもやや速い流れです。
この場合、トンネル内の水深は1m。人どころか自動車だって流されそうです。。。
上越新幹線の高崎-上毛高原間に中山トンネルがあります。大量の湧水により大変な難工事となったトンネルとして有名です。
ここでの主な「異常出水」は、
小野上北斜坑(1974年9月27日)
340トン/分≒5.7トン/秒
四方木工区(1979年3月18日)
80トン/分=1.5トン/秒
80トン/分=1.5トン/秒
高山工区(1980年3月8日)
110トン/分=1.83トン/秒
110トン/分=1.83トン/秒
だったそうです。いずれもトンネルが水没し、復旧や水抜きに長期間を要し、さらにルート変更もなされ、ひいては開業の遅れにつながっています。
(日本地質境界連合会 編集(2001) 「日本の地形・地質 安全な国土のマネジメントのために」より
JR東海のいう「毎秒3トン」とは、過去の大事故レベルじゃないのかなあ?