地域振興を求める川勝知事の発言が世間を騒がせていますが、そっちの話はブログ作者にはよく分かりません。あまり思いつきでペラペラしゃべらないでほしい・・・。
ところで今月になって、ここ半年余りの審議会での議事録や資料が公開されました。いろいろとツッコミどころが多いようです。
たとえば、はじめてトンネルの部位別の湧水量予測が明らかにされました。
これによると、「毎秒約2トン減少」の内訳は、本坑(列車が通るところ)と先進坑とが約半分ずつになるとのことです。
先進坑というものの位置づけについて、環境影響評価書には
「掘削時の地質確認のために、本坑に平行な位置に、先行して断面の小さい先進坑を掘削する。なお、先進坑は維持管理用として残す計画である。」
と書かれています。
「掘削時の地質確認のために、本坑に平行な位置に、先行して断面の小さい先進坑を掘削する。なお、先進坑は維持管理用として残す計画である。」
と書かれています。
先進坑の断面積は55㎡とされています。高さ7m、幅10m程度の2車線道路ぐらいになるのでしょう。そして先進坑からの発生土量は73万立米とのこと。
流量減少の半分、発生土の2割は先進坑によってもたらされることになります。
地質確認は湧水量の予測などの目的で行われると思うのですが、それによって、余計な流量減少を招くのは本末転倒のような気がします。
またJR東海は、先進坑とは別に、地質や湧水量の確認のために先進ボーリングを行う方針であるとも言っています。それなのにこれだけ大規模なトンネルを設ける必要があるのでしょうか。ちなみに南アルプストンネルと同じ程度の長さの中央アルプストンネルでは、先進坑は設けないそうです。
先進坑が、仮に工期短縮の目的で設置されるのだとしたら、環境破壊が事業側の都合で拡大されるという色合いが強くなりそうに思えます。
また、トンネル別湧水量で注目すべきは導水路での湧水量です。毎秒0.72トンと、かなり大きな数字が出ています。
これによると、千石非常口からトンネル湧水を川に戻すとしています。さらに上流の西俣非常口からは「状況に応じてポンプアップ」するそうです。なおポンプアップ量は0.7トンを見込んでいるとのこと。
これによると、千石非常口からトンネル湧水を川に戻すとしています。さらに上流の西俣非常口からは「状況に応じてポンプアップ」するそうです。なおポンプアップ量は0.7トンを見込んでいるとのこと。
導水路での湧水量予測値と同じですねえ・・・。
仮にポンプアップして千石非常口から大井川に流したとしても、流れてゆくにつれて導水路に浸み込んでしまうことはないのでしょうか?
それに、この区間には発電用の取水堰がありますが、そのあたりの調整はどうするつもりなのでしょうか。
ナゾが深まるばかりです。
参考資料
導水路案の説明図
JR東海作成資料に注意事項を記入
導水路は発電用ダムを素通りする