昼過ぎまで出かけていたので見ておりませんが、本日お昼のテレビ番組で、リニア建設による水環境への不安について取り上げられていたようです。
そのためか、休日には珍しく、カウント数が増えておりまして、驚いています。大井川の流量減少問題につきましては、こちらに別途まとめてあります。
さて本日午後、静岡市の市民文化会館において、「リニア新幹線について考える」という、千葉商科大学客員教授の橋山禮次郎氏の講演会が開かれるという話を目にし、参加してまいりました。
「リニア計画は絶対に失敗する」というお話でしたが、その内容については、今回あえて書きません。
それより別角度で気になることがありました。「ネット上で騒いでいるだけの人間が何言ってるんだ!」というお叱りを受けそうですが、あえて書かせていただきます。
部屋がどこだかわからずウロウロしていて、「ここか?」と入ったと同時に入り口で面食らってしまったのですが、資料代500円を渡すと同時に、何の説明もなく氏名・住所・電話番号の記述を求められました。
あれは一体どういうことだったのでしょう?
なんで単なる「講演会」だか「学習会」だかに、氏名・住所・電話番号が必要なんだろう?
講演が終わる際に「参加者一同による決議文」なるものが読み上げられました。なんでも25日に静岡市役所に「リニア建設の凍結を求める」と直談判に向かうようですが、その賛同者として名前が使われてしまったのでしょうか?
私自身、国交省への意見書と、アセスの文書へと、合わせて5回意見書を送っていますが、あれは自分の意思に基づいた行為です。こちらの身分を明かしたあて先も、国土交通省とJR東海と、はっきりわかっています。リニア計画でやっていることは信用ならないけど、一応相手の所在地もはっきりしています。おかしなことに使われたら、抗議することも理論上は可能です。社会のルールとしては、筋が通っています。
ところが今回はといいますと、どこの誰に何のために書いたのかがさっぱりわからない(書いてしまったほうも悪いけど)。
本人の意思とは関係なく何かに使われることは心外ですし、何より後々妙な手紙が送られてきたり、何か変わったことに使われ、家族や身の回りの人々を妙なことに巻き込むのではないかと、たいへん心配…っていうか、家に帰ってきてからおっかなくなってきました。
心配しすぎでしょうか?
それにこれも腑に落ちないのですが、なぜだか「憲法改正反対のDVD発売中」とか「原発メーカーに訴訟を」とか、全然南アルプスとかリニアとは関係のないチラシも渡されました。
どういうこっちゃ?
さらによく分からないことに、「リニアのことはよく分からないけれども、とりあえず反対」という発言をする人も。よく知らないのに反対するなよ!!
「リニアの夢に対する代替案は何か?」と大声で話し続ける人もいたけれども、どーも、打ち合わせ済みぽかったし…。
話が二転三転するけれども、どうも、「講演会」が、終了時には「反対集会」へと化けていたらしい。
悪いけれども、なんだか、怪しげなセールスに引っかかったような、後味の悪さを感じえません。
JR東海の強引な進め方と、似たものを感じます…。
確かにリニア建設はムチャクチャな計画ですし、南アルプスの環境を根本的に破壊するわけで、心配するのは自然なことです。とはいえ、これでは「反対のための反対運動」に終始し、ふつうの人々の共感・支持を得るのは難しいのではないかとかえって心配になったのでありました。
そしてふつうの人々の共感を得られぬ限り、「反対するのは一部の特別な人だけ」というレッテルをぬぐえないかの思うのであります。そういうレッテルを貼ることで、批判の声を最小化することも可能だよな…とも思いました。