環境影響評価をやりなおしてください その2
前回の記事で指摘した通り、静岡県内における事業計画は今年4月以降、次々と変更されています。もっとも静岡だけでなく、長野県内でも変電所計画が突如として浮上するなど二転三転しているようですけど。。。さて、大規模な工事をおこなうと環境への影響が生じます。環境行政において、それを防ぐための手法が環境保全措置とよばれ、それを考案してゆくために環境影響評価が行われます。何度も触れていますように、環境影響評価の手...
View Article工事用道路トンネル新案と評価書との整合性やいかに?
JR東海が9月に入って表明した静岡市内での工事用道路トンネル新案について、評価書との整合性という観点から問題点を考えてみたいと思います。計画の詳細は不明ですが、新聞報道によれば、西俣の斜坑(JR東海は非常口と自称)付近から、燕沢平坦地に向かって長さ4500mほどのトンネルを掘る計画だそうです。①工事用道路トンネルの建設理由がさらに不明確となるのでは?...
View Article反対運動の根拠って?
リニア計画に反対する住民グループが事業認可取り消しを求めて訴訟を起こすそうです。その訴えの根拠はこちらに掲載されていますが、リニア新幹線計画に反対し、着工の中止を求める共同アピール...
View Article大井川 JR東海の導水路案につきあう前に!
大井川の流量が減少するという予測結果にかかわる問題について、ちょっと整理したい。予測結果に対するJR東海の対応についての問題は、次のように整理されると思う。①予測結果の公表方法についての問題②予測結果の妥当性についての問題③影響を受ける対象が不明確④対策(環境保全措置)をとるべき対象が不明確⑤環境保全措置の妥当性⑥住民不在①と②については、こちらをご覧いただきたいhttp://rdsig.yahoo...
View Article南アルプスでの自然破壊は裁判制度になじまないと思うのだ
リニア中央新幹線整備事業について、住民グループが差止を求めて行政訴訟を起こす予定なのだそうです。それで沿線各地から原告の募集をしているようです。しかしながら、果たしてリニア計画の問題を修正させるために、「訴訟」という手法が有効なのかどうか、どうも分からないのです。特に南アルプスの静岡県側では。裁判所とは、法制度に照らし合わせて紛争を解決する機関であると認識しております。それなら、法的な問題がなかった...
View Articleすでに大井川流域での工事に事業着手?
さる27日、山梨県早川町においてリニアの工事説明会が開かれた。(産経新聞記事)平成39年に東京・品川-名古屋でリニア中央新幹線の開業を目指すJR東海は27日、工事10+ 件の概要や安全対策について、沿線住民向けの初めての説明会を山梨県早川町で実施した。...
View Article南アルプスを守る・・・本当に裁判は有効なのか?
冷や水をかけるのが趣味?と思われてしまうかもしれない。疑問・批判等がございましたら、ぜひコメントしていただきたい。リニア中央新幹線整備事業について差止訴訟を起こす予定らしいけれども、やっぱり、南アルプスを争点にしたがっているようなのだ。10月30日...
View Articleリニア反対グループはどうして情報発信しないのだろう?
JR東海によるリニア建設事業の進め方や、問題点を放置したまま事業推進に猪突猛進となっている行政に疑問が募る一方です。先日は日刊建設工業新聞という業界紙にて、リニア着工を「30年来の夢の実現。町民こぞって歓迎!」とする早川町長のインタビューが掲載されていました。http://www.decn.co.jp/?p=48862(10/28記事)そのいっぽう、早川町在住の方からは不安や反発の声が個人的に伝わっ...
View Article温室効果ガス排出量
ここのところ、夕方以降、肩~首~歯が痛くなる…というわけで、更新が滞っています。ガチガチに凝ってます。。。えー、フランスのパリというと、まさに同時多発テロの衝撃的なニュース一色ですが、そのパリにおいて、今月30日からフランス・パリで、気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)および京都議定書第11回締約国会議(CMP11)が開催されます。http://www.jccca.org/trend_w...
View Articleなぜリニア反対は”左翼”なのか?
半年に1度程度という頻度で、「黙れ、左翼!」といったコメントが寄せられることがあります。何だか知らないけれども、リニア計画に疑問を呈することは「左翼」なのらしいです。ところで”左翼”って何なのでしょう?手元にある新明解国語辞典によると〔左の翼の意〕右翼の反対①軍隊・艦隊・座席などの左端(に並んだもの)。②〔フランス革命時〕、フランス国民議会で、急進派のジャコバン党が議長席から見て左側の堰を占めたこと...
View Article大井川導水路案 なんかオカシイら~?
大井川の河川流量がリニアのトンネル工事で減るという予測がアセスで示され、問題となっています。それについて昨日(11/30)、静岡県庁にて開かれた中央新幹線環境保全連絡会議で、JR東海がトンネルと大井川とを結ぶ導水路案を提示したそうです。http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20151201ddlk22020080000c.htmlとりあえず、この計画の位置関係を...
View Article南アルプス巨大残土置き場はこんな感じなのかな? ―勝手な想像図―
静岡県内に掘り出す発生土を、南アルプス山中に置き去りにするという報道が静岡新聞においてなされたのは、2013年9月6日のことでした。http://park.geocities.jp/jigiua8eurao4/SouthAlps/Shizuoka-news/2013.9.6.jpg環境影響評価手続きで準備書の公表される前のことです。準備書は9月18日に公表。そこではじめて、県内には360万立方メート...
View Article360万立方メートルの発生土を市街地に積み上げたら?
南アルプスの大井川源流に捨てようとしている発生土を静岡市街地に積み上げたら…?なんでも今月18日に、南アルプス横断トンネルの早川町側で、トンネル起工式を行うそうなのだ。そちら側に掘り出す320万立方メートルもの発生土処分について、最終的な処分方法も確定していないのに、ことリニアに関してJR東海お得意の”見切り発車”である。山梨県側に出す発生土が320万立方メートルで済むのかどうか、実はアヤシイと思う...
View Articleトンネル2㎞を掘ってから起工式?
本日、南アルプス横断トンネルの起工式が早川町にて行われたそうです。ふーん。。。既に2㎞もトンネルを掘ってあるのに、何を今さら「起工式」なんだろう?JR東海は今頃になって早川町向けに”評価書もどき”を出してきましたが、そこには次のような写真が添えられています。http://company.jr-central.co.jp/company/others/southern_alps/index.htmlこ...
View Article大柳川の水 やばいんじゃないの?
山梨県の巨摩山地での水収支解析結果が24日になって公表されました。水収支解析とは、トンネルを掘った際の地下水変動を予測し、近傍の湧水や河川流量にどのような変化を及ぼすか見通しを立てるというものです。図1 大柳川の位置図の右端「第四巨摩隧道」が交差する川 図2 大柳川の地図...
View Articleナゾのマスコミ大攻勢 ―JR東海は、実は焦ってるんじゃないのか?
新年早々、ものすご~く不可思議な状況になっております。このブログを始めて間もなく5年になりますが、こんな事態は初めてです。昨晩(1/3)、夕飯を食べながらNHKを見ていたら、「今年は日本の高速鉄道にとって節目の年。北海道新幹線が函館まで延伸。そしてリニア中央新幹線の南アルプストンネルが本格着工!」って感じでニュースが流れてきました。そのニュースの原稿らしきものがネットで公開されていました。NHKの記...
View Articleリニア・大井川導水路案の盲点? ―水力発電所はどうなる?―
リニア建設に伴う大井川の流量減少問題についての話です。アセスにおいて川の流量が減少するとの予測が示され、問題となっています。今のところは下流域の農業・工業・上水道への影響と、源流域に生息する水生生物や景観への影響とが、大きな問題となっています。環境影響評価手続きの中でJR東海が考案した対策は、 ●施行時に防水シートを設置する...
View Article国土交通省は大井川水枯れを予見したうえで南アルプスルート選定?
リニア計画における環境配慮や情報公開の妥当性を、根本から疑ってしまう話です。以前、「南アルプスは裁判に馴染まないんじゃないか?」と書きましたが、この疑問については、焦点を当てるべきかもしれません。環境影響評価書においては、南アルプス区間の大井川はじめ大柳川(富士川町)、小河内川(大鹿村)で大幅な流量の減少が予想されました。現時点までにJR東海が考案した対策は、トンネルから大井川に向けて湧水を流すため...
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